一番がいい!!




あの隣が、柳澤くんだったら…



ズキッ…



遊実に質問されたときと同じ胸の痛み…




柳澤くんの笑顔が、静香センパイに向けられたら…




ギュッと胸を抑える。






イヤだ…





静香センパイのこと、大好きだよ…



柳澤くんは、センパイが好き…







イヤだ…




イヤだ…



私は…



私は…



…私は、柳澤くんのこと好きなんだ…




ハッと、遊実の顔を見る。





「あっ、気付いた?」





遊実は、見透かしたようにニッコリ笑う。



私は、大きく頷いた。



「何?何?」



不思議な顔をする中田くん。



「女の子のヒミツ!」



口に人差し指を立てる。



「ちょっと行ってくる!」



「えっ?

ちょ、ちょっと!どこ行くの?

もうすぐ授業始まるよ!」



後ろから聞こえる遊実の声を振り切って、走る!





言わなきゃ!




言わなきゃ!!

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