一番がいい!!
「けっ、ケーキはわかったけど…
私、ココア頼んだはずなんだけど?」
ココアは私だよ!絶対!!
「…知里、よく聞け。
ココアを3つ頼んだとする。
遊実、知里、あと1つは誰の前に置かれると思う?」
ん?
また店員さんに、なったつもりで考えてみた。
飲み物を2つ同じとこに置くことはないよね?
智哉は、クールな顔でそんなイメージじゃない…
翔平は、甘い顔で笑っていたらとってもかわいい。
怒らせると、とんでもなく怖いけれど…
どっちかと言えば…
「…翔平の前かなぁ…?」
「よくできました!
それで、翔平とはよく揉めたんだ。
だから、翔平と2人のときは頼めなくなった…」
へぇ…そんな歴史があったんだ…
翔平は、コーヒーを何も言わずに飲んでいた。
しかもブラック!
見てるだけで苦さ思い出しちゃう。
「だから、今日は知里がコーヒー!」
ん?
なんで、そーなるの?
「私、コーヒー飲めないし!」
「助けてやったのは誰だ?」
そして、少し顔を近づけると
「貸し【2】だからなっ」
くぅ…
ここで、それを出すのは反則…
「コーヒーでいいです…」
「コーヒー『が』いいです!
だろ?」
クスクス笑いながら、ココアを一口。
私のココアを返せ!!