一番がいい!!
ガシッ!
「誰?!
キャーーー?!」
ガシッ?
誰?
キャー?
恐る恐る目を開けると…
「遠藤さん…
何してるの…?」
澪羅の腕をつかんだまま、
いつもとは違う、低いトーンの声。
そこにいたのは…
翔平?!
こーゆーときって、王子様登場じゃないの?!
…助けてもらって、失礼だ私…
「いやっ、これは…何にもなくて…」
目をキョロキョロ泳がせてる。
「知里、何かされたの?」
澪羅の腕をつかんだまま離さない。
「いや、何もされてない…」
まだ…
これからは、どーなっていたかなぁ…
「ふーん…
知里がそー言うなら、いいけど…
オレの友達の大切な人だから。
次こんなことしたら、顔面にボール飛んでくるかもね!」
冷たい微笑みに背筋がゾッとする…
うわぁ…久しぶりに見た…
この人だけは、絶対に怒らせちゃいけないんだよ…絶対に…
ゆっくり澪羅を離すと
「ごめんなさい!!」
青ざめた表情で
澪羅とその友達たちは走り去った…