一番がいい!!
キーンコーンカーンコーン
あっ、授業!
ハッと我に返り
知里の手をつかんで、走り出す。
あっと言う間に教室。
ガラガラ…
ドアを開けるとクラスメートの視線…
ニッコリ王子スマイルで微笑むだけでオッケー!
先生が入ってきて、授業が始まる。
教科書とノートを開くけど、何も聞こえて入ってこない。
黒板に書かれたことだけロボットのようにただ写す。
チラッと横を向くと、ボーッとノートを眺めてるだけ。
おいおい、大丈夫かよ?
「柳澤!
聞いてるのか?
この問題、答えろ!」
「あっ、はい。
それは、新期造山帯に属します」
そんくらいわかるっての!
こんなときに当てるな!
また、隣を見るとオレが当てられたことにも気付いてないのか…
休憩に呼びかけても、ノートを写すのに必死…
なんなんだよ!
言い逃げかよ!