一番がいい!!


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静香センパイのことを好きになったときも、最初はグズグズ言ってたけど応援してくれた。



大也センパイとのことは、知里には全く関係ない。



一緒に帰るとき、必ず体育館を見る静香センパイに気付いてた。



オレの中に、オレじゃない誰かを見ている気がしていた…




胸が張り裂けそうに、辛かった…




何度も『オレを見ろ!』って叫びそうになった。




センパイの前では、王子様キャラを崩せなかったオレにはできるわけもなく…




でも、きっとオレに向く。




そんな自信があった。



今までの女はそーだったから。





奪おうと思えば、もっと違う方法があったはず…



でも、オレはしなかった。



できなかったんじゃない。



しなかったんだ…




静香センパイを本当に好きだったから。



センパイの想いの強さ知って、諦めるしかないと思った…




静香センパイの幸せだけを願ったんだ。




いつの間にか、知里と同じ想いになってたんだ…

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