一番がいい!!





でも、力尽くで知里を振り向かせようとしていたから罰が当たったんだと思う。



朝の自習室で知里を助けようと倒れこんだとき。




「わぁ!!」




驚く知里をギュッと、抱きしめてた。





「これって、貸し【5】だよな?」




これで知里とキスできる。




絶対、逃がさない!




「知里…

キスしていい…?」




とびきりの甘い声でささやく。





コクリ…





マジか?!よし!!





ゆっくり、ゆっくり顔を近付ける…




ギュッと閉じられた目から…











… 涙が流れていた。





…そんなにオレのことキライなのか…



頷いたのは、貸し【5】があったからか…





後悔でいっぱいだった。







今まで何度軽い気持ちでキスを迫っただろう。



そのたび、どれだけ傷付けていたのだろう…




知里が大切にしていたものを軽く考えていた自分がイヤで、情けなくて。




こんなに悲しませることをしてしまった…










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