一番がいい!!
「…っ、 …ちゃん!、
知里ちゃんってば!」
また、自分の世界に入ってた。
「はい? どーしましたか?」
「話したいことって、なんだった?
ほら、もう知里ちゃん家着いちゃうから!」
えっ、もうこんなところまで来てたんだ?!
話さなきゃ!
センパイを守るために!
「あの、センパイ!
実は…」
柳澤くんは…
言いかけたところに、
「高梨さん、来週の数学のテストのことじゃない?」
言葉が遮られる。
えっ?
テスト??
「入ってすぐテストなんて、困るよね!
静香センパイにポイントを教えて欲しかったんじゃない?」
ニコニコ笑ってる目の奥が怖いんですけど…
「そーなんだ!
うち、進学校だから、何かとテスト多いからね。
明日、放課後でよかったら、ポイント教えるよ?」
柳澤くんの本性のことなんて、ぶっ飛んで
「センパイ、よろしくお願いします!」
静香センパイの手を両手で握りしめる。
テストなんて話は、全然知らなくてそのことは柳澤くんに感謝!!