一番がいい!!












… そーだよね



スゥーーーっと熱が覚めるように、我に返った。


私が勝手に、センパイのことが大好きで…


私が勝手に、センパイを追いかけてきて…


私が勝手に、抱き付いて…




センパイが私のこと忘れてても、仕方ないよね…



勝手に、感動の再会なんて妄想しちゃって…



足から力が抜ける…

ペタリと床に座り込んだ…



「… ごめんなさい… 」


下を向き、袖で涙をこする。



センパイは、ポケットからハンカチを取り出すと、私の前にしゃがみ、差し出してくれた。


ぱっと顔をあげると、センパイの顔がすぐ側に。




泣いていたことも忘れて、センパイの顔を見つめる。




透き通る白い肌と黒い瞳。

肩を超える、艶やかな髪。

そして、ぷるっと柔らかなそうな唇。






私の会いたかったセンパイがここにいる…

忘れられても、やっぱり大好き…


また、涙がでそうになってきた…












「… もしかして、…知里ちゃん?」


センパイの目が驚きで大きく見開かれる。






< 6 / 360 >

この作品をシェア

pagetop