一番がいい!!





固まったまま、動けずにいると




「ごめんね、遅くなっちゃった!」



バタバタっとセンパイが走って来た。



ハッと我に返る。





「あっ、静香センパイ。

大丈夫です。

忙しいのに、すみません」



何事もなかったかのように、



王子様口調でニッコリ笑顔。




私のおデコのファーストキス…



柳澤くんに奪われてしまった…



哀しいのか…



どう考えたらいいの…?





そんなことばかりで、頭がいっぱいになり、センパイの顔も見れなくなる。




センパイは、遅れたのを申し訳なく思うのか、


そんな様子の私に気付くことなく



「さっそく、始めよっか!

教科書ある?」



私の前のイスを後ろに向けて座ってくれた。



今、聞かれたら話してしまいそうだから…



気付かないでくれてありがとうございます!



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