一番がいい!!




「ちょっと、休憩しようか。

知里ちゃん、わからないところなかった?」



「あっ…だっ、大丈夫です!」



ニッコリ笑う。



わからないとこが、わからないなんてこの場で言えるわけもない…



どうか、作り笑顔がバレませんように…




話題を変えるのが一番だ!



「あっ、静香センパイ!

ケータイ番号交換しましょうよ!

テスト終わったら、買い物付き合ってください!」



今度は、ホントの笑顔!



「そーだった!

私も昨日聞けばよかったと思ったんだ。

場所の連絡も取れなかったから。

1年生の教室に行くの恥ずかしかったよ…」



照れたように、両手で頬をおさえながら
笑うセンパイ。



もー、センパイかわいいっっ!



やっぱり私も教室にいたかったなぁ…



そんなセンパイの顔にキュンキュンしちゃう!!



「ボクは、昼休みにセンパイに会いたいですから。

また遊びに来てください」



王子様は、相変わらず恥ずかしい台詞を平然と言っちゃうんだから!



「…ありがとね」



本気で照れてしまうセンパイ。



「ボクも、ケータイ教えてもらっていいですか?

またわからないこと、聞きたいから」



「いいよ!私にわかることなら」



照れを隠すように、ゴソゴソとかばんからケータイを探している姿が可愛いんだからっっ!!




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