一番がいい!!




「それも気付いてなかったんだ!

やっぱり高梨さんは、バカなんだなっ」




さらに楽しそうに笑いだす。




バカバカ!って。



そー言うほうがバカだって習わなかった?



…でも、満点の人には当てはまらないのかも。



シュンとして、ため息…



「はぁ〜…

どーせ、バカですよ〜だ!」




下を向き、さらにため息を吐こうと思うと



頭の上に、ポンっと手が置かれる。

フッと顔を上げると、そこにはいつの間にか近付いていた柳澤くん。



「勉強会なんてやらなくったって、たぶん満点だった。

簡単だったし!」




あのテストが簡単だった?!



一度でいいから言ってみたい…



私の落ち込んでる顔をみて



ニコリと笑うと、




「オレは静香センパイと一緒にいたかっただけ!

聞く必要もなかったんだけど、それじゃ話すことできないから。

出そうなとこと、

高梨さんがわからなそうなとこ、

考えて聞いてたつもりだったんだけど。

気付いてくれてなかったんだ…」




あっ…そーだったんだ。



柳澤くんの気持ちにも全く気付かなかった…




そんな気を使ってくれてた人になんてこと言っちゃったんだろう…


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