一番がいい!!




センパイの背中を優しく見守る柳澤くん。



「センパイ、柳澤くんのこと、好きになってきてるんじゃない?

押せば、いい感じになれるんじゃない?」




私もセンパイの背中を見たまま。



「んなわけないだろ!

まだ早い!」



顔を見ると、切ないような少し寂しげな表情。



あら、意外に奥手?!




また意外な一面を見た気がして、ニヤケ顏。




「誰かに取られて泣いても知らないよ!」



ムッとした顔になり




「そんなことにならないように、協力者を雇ってあるんだろう!

ドーナツ分しっかり働けよ!」




「あれは、今までの協力のお礼じゃないの?!」




感謝してるって言ったじゃない!


驚きの声が出る。




「テストのメールが無かったら、赤点だったんだろ!



1週間の地獄の生活から助けてやったんだから、これまですべてチャラだ」



何も言えず黙る。




「前にも言ったが、オレはオレのやり方でやる。

高梨さんは協力するだけでいいから!」





くそぉ…


こんなことなら、ドーナツ10個頼めばよかった!!





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