私のはじめて
そのあと、水のおかげかすぐ元気を取り戻した高松さんは、
”お化け屋敷でもいくか!”と
両手でお化けの真似をしながら張り切っていた。
みんな怖いものは苦手ではないようで、
私だけビクビクしながら列に並んだ。
「「きゃー」」
「「わぁー」」
とか言いながらもなんだかんだみんな怖がっていたのが少しおかしくて
ふと出てきた白装束を着たおばけにビックリして
私は誰かに抱きついた。
パッと顔を見上げると、それは高松さんで
おばけにドキドキしていたはずのドキドキが
いつの間にか高松さんへのドキドキに変わっていて、
もっとおばけでてこないかな。
とか変な妄想を働かせてしまって、
おばけどころじゃなくなっていた私は
ちょっとおかしいのかもと思った。