空色canvas
そしてそれ以上は何も言わずにタバコの火をかき消した。
俺を睨むことすらせず…
「………」
代わりに悲痛な表情をしながら。
なんなんだよ…
怒ったと思ったら寂しそうな表情したり…
わかんねぇ奴。
だけど最後に見たその表情がやけに目に焼き付いた。
――――――
――――
――…
それから俺はサヤの元へ行っていない。
別にあいつが言ったことを気にしてるわけじゃない。
ただ、俺が思っている以上にあいつとサヤの間には何かある気がした。