空色canvas



芸術棟までの道…

いろんなことが頭の中を駆け巡る。


サヤが居たら何て声をかける?

もしも記憶が戻っていたら…



そんなことを考えながら歩いていたら、芸術棟までの長い道のりもあっという間だった。




「……サヤ」



芝生の真ん中に置かれたイーゼルの前に長い髪をなびかせる少女が居た。

それは紛れもなくサヤで…


その横顔を見ただけでほっと胸を撫で下ろす自分が居た。


ゆっくりとサヤに近付く…



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