空色canvas
「……だ…れ…?」
「………!」
不審そうな目が向けられていた。
もしかして…
「あの…何か?」
「…あ……いや…」
二人を明るく照らしていたはずの太陽が今は闇にしか思えない。
明るければ明るいほど、俺はそれを引き立てる闇になっていくような気がした。
サヤの記憶が……戻った…
真っ黒に塗りつぶされたキャンバスを見た瞬間、本来の自分の姿を思い出したんだ。
今、目の前に居るのは俺が知ってるサヤじゃない。
サヤはこんなに大人っぽい表情はしないんだ…