空色canvas
11:太陽の微笑みと空色キャンバス
……ハル………
「………!」
俺を呼ぶ声が空から聞こえた気がした。
太陽が囁くように…
でも実際は頭の後ろに響いてきて…
ふんわりと背中が温かくなった。
ぽかぽかと体が熱くなるのを感じながら、心臓の鼓動が速くなっていく。
振り返るのをためらう俺に、もう一度声が聞こえた。
「……ハル」
その可愛らしい声はずっと俺の耳に残っていた声で、さらに今また深く刻まれた。