空色canvas
ゆっくりと振り返るとそこには大きな瞳、長いまつげ、小さな鼻、ぷっくりと可愛らしい唇…そして真っ白い肌にふんわりとのるピンクのチーク。
長い栗色の髪をなびかせて佇んでいた。
「…サ……ヤ…?」
目の前に居るサヤの姿が信じられなくて、俺は目を見開き夢か現実かを確かめようと頬をつねってみる。
…い……痛い…。
「ぷっ…ふふふ…」
俺のそんな姿を見て彼女は笑い出した。
そして俺の目を見つめ、優しく微笑む。
その笑顔がまた俺を困惑させた。
「…き…み…は?」
瞬きするのも忘れてしまうほど、脳と体がリンクしない。