空色canvas



“ダレ?”


そうサヤに言われた瞬間、ドンッと心臓が大砲で打ち破られたように粉々に砕けてしまった。


もしかしてあれは冗談だったのか?

今もからかわれているのか?


…分からない。


とにかく胸が苦しいんだ。

痛いんだ。


助けてくれ……サヤ……




「思い出したの。ハルのことも…」



俺を見つめるサヤの目は今にも泣き出しそうで、思わず体を引き寄せ抱き締めた。




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