空色canvas
2:不思議な少女と心の絵
「お前まじで午前の授業全部寝てたな」
「あぁ…おかげで二日酔いがだいぶとれた…」
「あそこまで堂々と寝てるとある意味尊敬するわ。まっ寝てたって誰も起こすわけでもないし、それが大学だけどな…」
さっきからカレーの匂いが鼻をかすめてる。
学食でボーっとする俺の目の前で圭介がカレーを頬張っている。
俺は缶コーヒー一本。
「なぁ圭介…」
「……ん?」
口いっぱいにカレーを入れて俺を見る。
次々にスプーンを口に運び、見る見るうちに皿が綺麗になっていく。
あんなに飲んだ後でこれだけ食欲がある圭介のほうがある意味尊敬するけどな…。