空色canvas




「だから君にはこれからもここに来て欲しい」



「えっ…」



「ただ隣で彼女の描く絵を見ててあげてほしいんだ…」




ヒュー…っと強い風が吹き流れた。

木々たちがザワザワと合唱する。


そんな中で空を見上げる先生の横顔は優しくて暖かくて、だけどどこか切ない…

あのときと一緒だ。




「また来ます。俺も彼女の絵に魅せられた一人だから…」



そして俺も灰色の空を見上げ微笑んだ。



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