死んでもずっと友達だよ
〈 夏希はオレの夢の中にまで現れて、オレに言うんだ。

校舎の屋上に来てって……。

私たち、友だちだよねって……。

そしたらさぁ、行ってはいけないってわかっているのに、オレの心は、校舎の屋上に引かれるんだ。

まるで夏希に引き寄せられてるみたいに…… 〉




翔子は、夏希の不気味な顔を見つめながら、死んだ浩太の言葉を思い出していた。




〈 浩太は、夏希の幽霊に引き寄せられて、死んでしまった……。

夏希は浩太に、何度も言ったのよ……。

『私たち、友だちだよね』って…… 〉




「ねぇ、翔子……」




夏希が氷のように冷たい手で、翔子の手を強く握った。




翔子はそのことにギョッとして、心臓が飛び跳ねた。




「夏希は絶対に、海に来てくれるわよね。

私たちは、友だちだから……」
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