死んでもずっと友達だよ
〈 海になんて、行ったらダメだよ! 〉




翔子の頭の片隅で、自分に警告している必死な声が響いた。




でも翔子は、まるで呪いの呪文をかけられた操り人形のように、ゆっくりと立ち上がり、海に出かける準備を始めていた。




〈 浩太は、夏希の誘いに乗ってしまって、死んでしまったのよね。

私も夏希の誘いに乗ったら、死ぬのかしら? 〉




翔子がそう思うと、翔子の心臓がドキドキと早鐘を打ち始めたが、翔子はどうしても夏希の誘いを断れなかった。




〈 夏希、私は海に行くね。

私たちは、友だちだから…… 〉
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