死んでもずっと友達だよ
絶望の中に生きる
私は家に帰り、自分の部屋の机の上に夏希の日記帳を置いて、見つめていた。




この日記帳には、夏希の偽ざる気持ちが書かれている。




この日記をすべて読めば、私は夏希の気持ちを今以上に理解できるのかもしれない。




でも私は、夏希の日記帳を開くのをためらい、日記帳のピンクの表紙を見つめていた。




〈 夏希、本当のあなたを知れば知るほど、夏希は私にとって遠い存在になっていく。

夏希が私たちに見せていた楽しそうな笑顔は嘘だったの?

夏希は笑顔の裏側で、本当は私を妬み、世の中に絶望していたの?

私、夏希との思い出が嘘だなんて思いたくないよ。

夏希の言葉がうわべだけの言葉だったなんて思いたくないよ 〉
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