死んでもずっと友達だよ
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お母さんがお酒に酔って、私に悪態をついてきた。




「夏希、あんたも高校生なんだから、家族のために、お金を稼ぎなさい!

うちは、貧乏なの!」って……。




私だって、うちが貧乏なことくらい知っている。




私だって、こんな生活から抜け出したいと思っている。




私はどうしようもない自分の境遇が悔しくて、泣きながらお母さんに言った。




「私だって、たくさんバイトしてるよ。

私なりに頑張ってるんだよ」って……。




お母さんは、悔し泣きしている私に気づいていなかったと思う。




お母さんは、コップに注がれているお酒を口にして、吐き捨てるようにして、私に言った。




「高校生なら、一晩に三万円は稼げるだろ」って……。




私は自分の耳を疑った。




私は少しも愛されないみじめな高校生だ。
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