死んでもずっと友達だよ
「和也、圭吾、おはよう」




私の声は、暗く、沈んでいて、ただでさえ暗い私たちの雰囲気をさらに暗くしていた。




「香澄、おはよう。

翔子のことは、今朝、電話で話した通りだ。

でも、突然だよな。

翔子が死んじまうなんて……」




そう言った和也のさみしげな顔を見て、私はもっと悲しくなった。




時間を巻き戻すことができないと知りながら、私はグループチャットのメンバー六人が、この教室で笑っていた頃に戻りたいと願う。




あのときは、夏希も私たちと一緒に笑っていたんだ。




自分の心の内の闇を隠して、幸せそうに……。




「私ね、夏希は大切な友だちだったけど、今では夏希が許せないよ。

私たちの大切な友だち、浩太と翔子の命を奪ったのは夏希だよ。

私はずっと、夏希を大切な友だちだと思っていたのに……。

私はずっと、みんなと一緒にいれると思ったのに……」
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