死んでもずっと友達だよ

私は午後の九時頃になると、いつもグループチャットにメッセージを書き込む。




【今日のバスケ部の練習は、どんな感じ？】




私がメッセージを書き込むと、三分もしないうちに、メッセージが返ってきた。




【今日もバッチリ練習したぜ】

いつも前向きな和也のメッセージ。




【スリーポイントシュートの精度が、もっと上がって欲しいよ】

本当に真面目な浩太のメッセージ。




【ドリブルのスピードを上げて、和也にラストパスだな】

チームプレーを大切にする圭吾のメッセージ。




【みんな今年こそは、全国大会に行こうね】

チームに献身的なマネージャー、香澄のメッセージ。




【みんな私も応援してるよ】

いつもバスケ部の試合を見にくる翔子のメッセージ。




私はスマホで友だちと繋がっているときだけ、家庭内の不安を忘れられた。




私はいつも不安から逃れたくて、みんなのメッセージがいつまでも途切れないことを願っていた。