死んでもずっと友達だよ
「夏希、お前さぁ、バイトばかりで大変じゃないか?」




放課後の教室で、和也と私が二人きりになったとき、和也は私に話しかけてきた。




私はそのとき、ドキドキしながら言葉を返した。




「和也、私は全然、大変じゃないよ。

私は部活してないから、時間をもて余してるの。

私、バイトが好きだから」





「そうか。

でもオレ、ちょっと夏希のことが心配だったんだ。

夏希は頑張り過ぎじゃないかって……」




「私は大丈夫だよ。

私は無理しないから。

私は毎日、楽しいから……」




和也が私に優しくしてくれると、うれしいけど、悲しくなる。




和也がどんなに私に優しくしてくれても、和也が好きなのは香澄なんだって……。




和也が本当に大切なのは、香澄なんだって……。
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