死んでもずっと友達だよ
「私は香澄が妬ましい」




私と夏希の距離では、小さな声は聞こえないはずなのに、私は夏希の声をはっきりと聞いていた。




「同じ高校の三年生なのに、どうして私たちは、こんなにも違うの?」




百メートルくらい離れた距離からでも、夏希が私をにらんでいるのがわかった。




私は夏希が怖くて、逃げ出したかったけれど、私の体は金縛りにあったみたいに動かなかった。
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