死んでもずっと友達だよ
〈 浩太、翔子。

お願い、私の心の中にわき起こる校舎の屋上に行きたいって気持ちを止めて!

私の頭の中で、何度も何度も夏希の声がするの。

私たちは、友だちだよねって……。

でも私は、夏希のその言葉が、悪魔の囁きだってわかってる。

夏希が私をおびき寄せるための…… 〉




私は無意識のうちにフラフラと立ち上がり、部屋の外に向かうために、ドアへと向かった。




友だちの誘いを断ってはいけないという思いが、なぜだか私の中で膨らんでくる。




そして私が部屋のドアノブに手をかけたとき、私はふと我に返った。
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