死んでもずっと友達だよ
校舎の二階を過ぎ、私はそのまま三階を目指した。




私が上っていくその階段は、私を殺すための死刑台に続いてるに違いない。




私はそんな呪われた階段を上りながら、夏希が私に言った言葉を思い返した。




「香澄、人はまわりの人を見て、自分を理解するんだと私は思う。

自分と他人の違い。

そこの間に自分の姿が見えるの」




夏希は私のことをキラキラと輝いているって、日記に書いていた。




私がキラキラと輝けば、輝くほど、夏希はみじめになるって……。




だとしたら、私という鏡は、夏希にどんな夏希の姿を見せたのだろう。




私は夏希にみじめな思いをさせたかったわけじゃない。




私はただ、充実した毎日を生きていたかっただけなのに……。
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