死んでもずっと友達だよ
私はゆっくりと部屋の窓を開けて、部屋の外を覗き込んだ。




二階の私の部屋の窓から、最初に隣の家の屋根が見えて、私はその目線をずっと下の方に向けていった。




〈 いないわ。

夏希がいるはずなんてない! 〉




私がそう思って、家の前の道路まで視線を落としたとき、そこにはいるはずのない夏希が立っていた。




白いセーラー服を血で赤く染めて……。




青白い顔で私の家の玄関を見つめて……。




私は夏希のその姿を見たとき、ドキリとして心臓が止まりそうだった。




〈 あんな姿の夏希が、友だちだった夏希のはずはない……。

夏希、あなたはやっぱり死んだのよ……。

もう私たちは、友だちには戻れない…… 〉
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