まだ見ぬ先の行く末は
「あ、もうすぐ昼だ」
気がつくと、時計の針は11:45を回っていた。
甥っ子さんは昼頃に来るとは聞いたが、甥っ子さんの特徴をあまり知らないため、対応ができない。
甥っ子さんの席は決まっていて、窓際ら辺に座らせてくれと、オーナーから言われている。
イケメンらしいが、どうなのだろうか。
こんな事なら、オーナーにもっと特徴を聞いておけばよかった、と泉は後悔する。
カランコラン カランコラン
泉はハッとし、ドアの方へ顔を向ける。
「いらっしゃいま........せ......」
「....久しぶり、泉」
泉の目線の先には、無愛想な長身の、かつて自身が最も嫌っていた男が立っていた。
「なな、な、なんでアンタがこんなとこに..........」
「お、やっときたのか!忘れているのかと思ったよ」
「叔父さんがせっかちなんだろ」