(気まぐれっぽい)Queen

やっぱり、好きになった子のことを男と2人きりにさせたくない。


「ねえ、小野さん。萌花と千畑はどこで勉強をしてんの?」

「葵くんの家でだよぉ」


千畑の家…。悪いけど、パソコンでちょっとやれば、簡単に分かる。

萌花の友達の家をハッキングするのは、少し気が引けるけど、調べてみる。


隣にはずっと小野さんがいたのが気になったが、それどころではなかった。


「…ごめん。ちょっと出掛けて「萌花ちゃん達の所…行くの?」

さあ行こう。そうした所で、小野さんが話し掛けてきた。

「そ、うだけど…」

「いいの?」

やけに、小野さんの声は冷たかった。

「今日は下の人たちぃ、半分しかいないんでしょ?…いいのぉ?副総長だっていうのにほったらかしにして」


小野さんの意見は、正論だった。

もし、俺がいない間に奇襲をされたら。仲間より、好きな女の方に行っていいのか。


そして、小野さんは…。


「萌花ちゃん、電話に出たときぃ、楽しそうだったなぁ」


トドメの一撃を…。


やはり、やめた方がいいのか。

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