(気まぐれっぽい)Queen
悩んだ。悩んだ結果、結局…。


「あれぇ、柊くん。行かないのぉ?」

そう。行かないことにした。
ゆっくりと腰を下ろす。


小野さんは、何故か満足そうに微笑んで。

「ちょっとぉ、お手洗い借りるねぇ」

と言い、部屋を出ていった。


「あら、じゃああたしも…」

と、小野さんの後を続くように部屋を出ていった。


これって…、女子の暗黙のルール?



そんなふうに、バカなことばかり考えていた俺は気付かなかったのだ。

あーあ。


俺って馬鹿だなぁ。


だって、そうじゃん?


小野さんが……。


小野さんがトイレの場所を知っているはずがないじゃないか。

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