今日は来る
あの人の前で笑ったのって
いつが最後だろ・・・。




っていうか
俺はあの人の前で
笑ったことすらなかった。




母さんが死んでから
1度も笑ったことがなかった。




友達の前でも
壁を作って笑わなかった。




小6になると
笑うことすら忘れた。




どうやったら、
みんなみたいに
笑えるのか忘れていた。




中学に入っても、
それは変わらないと思っていた。




未瑠に出会うまでは・・・。




入学式の前、
俺はその辺をぶらぶらしていた。




そしたら突然雨が
降ってきたんだ。




俺は急いで建物の下に入った。




その時傘をさした
未瑠が俺の前を通って行った。




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