今日は来る
俺はずっと手を握りながら
"ごめん"と言い続けていた。




未瑠はすぐに目を覚ました。




太一は話終わった後
病室を飛び出して行った。




「智也・・・。」




「未瑠!ごめんな!
俺が待ってれば・・・!!」




「大丈夫だよ!・・・智也
ずっと手握っててくれたんだね。
あったかい・・・。」




そう言って未瑠は笑った。




俺には、手を握って
未瑠が助かるように
祈るしかできなかったんだ・・・。




「足も、手も折っちゃったから
当分病院暮らしだよ~!」




「未瑠。前にもこの病院
来たことあるのか?」




未瑠は黙ってしまった。




「あっ・・・そういえばさ~
今日・・・」




俺は違う話をし始めた。




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