今日は来る
智也が消毒をかける。




「沁みる~!!!」




「我慢しろ。」




手当が終わった。




気まずい沈黙が流れた。




「・・・じゃあ、俺帰るわ。」




そう言って智也は
ソファーから立ち上がった。




その時私は智也の袖を握って
引き止めてしまった。




「未瑠?」




智也が私を呼ぶ。




私は後から、自分がしていることが
恥ずかしくなってきた。




「未瑠?」




智也に呼ばれるたびに
赤面していく。




私は智也の袖から
手を離した。





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