光か陰か
声の正体は髪を上のほうでひとつに結んでいて、強い意志のこもった瞳を持った少女だった。                                
けれど                                アキが美しいと思ったその瞳には大粒の涙が浮かんでいた。

が、アキが声をかける前に去っていった。 

「あれ、泣いてたよな」      


どうすることも出来なかったでもアキはそれよりも彼女の瞳の美しさが頭から離れなかった。   

「こんなの初めてだ。」

その時感じた気持ちに混乱したがアキは、ぼーっとしながらポケットに常備されている(もちろん校則違反の)アメを口に放り込んだ。
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