ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
「ねぇ、夏樹」
「ん?」
歩きながら、お互いの顔を見つめて話す。
「彩葉ちゃんて、いま彼氏いないんだよね?好きな人はいるのかな?前に聞いたとき、ヒミツって言われたけど……」
「さ、さぁ……俺からはちょっと……」
少し困ったような表情で、私からスッと視線を逸らした夏樹。
ちょっと待って。
なんで、そんな怪しい態度するの?
俺からはちょっとって……。
何か隠してる?
やっぱり、彩葉ちゃんの好きな人って……。
もしかして……すでに夏樹、彩葉ちゃんから告白されたとか?
だから言葉を濁すような言い方で……。
やだ。そんなのやだ。
私は、その場に急に立ち止まり、繋いでいた手を離した。
それに気づいた夏樹は、私のほうに振り返る。