ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
「風梨……?」
「彩葉ちゃんてさ……」
夏樹は、どう思ってるの……?
彩葉ちゃんのこと……どう思ってる?
「彩葉ちゃんて可愛いよね。見た目もそうだけど、性格も明るいし。うちのクラスの男子たちにも人気みたいよ?」
「へぇー。彩葉がねぇ」
「夏樹も彩葉ちゃんのこと可愛いって思うでしょ?」
「まぁ……うん。可愛いと思うけど」
私が自分からそう言わせたくせに。
夏樹の言葉に、傷ついてる私がいる。
泣きそうになるのが怖くて、無理にでも明るい笑顔を見せた。
「可愛いよね、彩葉ちゃん。本当、憧れちゃうな……」
自分の性格が、本当に嫌だ。
めんどくさい女だなって思う。
みんなが彩葉ちゃんを可愛いって言っても。
夏樹だけには、私がいちばんだって言って欲しかった。
そんな期待をして、自分からこんなことを言うなんて。
夏樹のことを試してるみたいで、本当に嫌だ。
不安でたまらない。
夏樹が、もうすぐ離れていってしまいそうで……すごく怖い。