ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
「なぁ、風梨。なんか食べて帰る?」
「……ううん。今日はまっすぐ帰る」
「そっか。わかった」
帰り道の途中、分かれ道。
ここで夏樹の家と、私の家の方向は、道が分かれる。
帰りはいつも、私の家の前まで送ってくれる夏樹だけど、
私が自分で気づいたときにはもう、口から言葉を発してしまっていた。
「ねぇ、夏樹。今日はここでいいよ」
少し冷たい言い方も、私はわざとそうしてるんだろうか。
「え?なんで?」
いつもと違う私に気づいて欲しくて。
「ケガもしてるし、早く帰って、ゆっくり休んで」
それでも、夏樹を思いやるような言葉を口にして。
ホント……最低だ、私。