ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
男の子が来ていた制服で、同じ高校の人だとすぐにわかった。
「あ、ありがと……」
差し出してくれた手を掴んだあたしは、その手を強く握りしめて、ゆっくりと立ち上がった。
「ケガしてない?」
「へへっ。うん」
「そっか、よかった。音楽聴きながら歩いてたら、いきなり前のほうで倒れたからさ。マジでびっくりしたよ」
そう言って男の子は、白い歯をニッと見せて満面の笑みを浮かべる。
「自分でもびっくり……へへっ。昔からよく転ぶもんで……」