ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]



「あ、五十嵐彩葉です。よろしくっ」



あたしも笑顔で返した。



「夏樹ってば、もう新しい友達出来たの?さすがっ」



そう言って彼女は、夏樹の腕を掴む。



「あははっ、まぁーな。風梨は?クラスで友達できた?」



「初日からムリだよ。夏樹とは違うんだから」



可愛らしい声をしている彼女だけど、ハーフのようなきれいな顔立ちで、見た目は少し大人っぽい雰囲気だった。



あたしよりも数センチ背の高い彼女は、160センチ前半くらいだろう。



彼女は黒髪のボブで、片方の髪を耳にかけていた。



その耳には夏樹がしているのと同じゴールドのピアスが見える。



「もしかして、ふたりって……付き合ってるの?」



そうあたしが聞くと、ふたりは顔を見合わせて微笑む。



「夏樹とは、中学3年間同じクラスだったの。それで中2の夏から付き合ってて……」



彼女がうれしそうな顔で話してくれた。
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