ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]



あたしはそこに立ちつくしたまま、廊下にいる彼らを見つめる。



夏樹は、いつも心から楽しそうに笑っていた。



いまもこうして男子たちと、じゃれ合っているのを見ていると、



なぜかこっちまで楽しい気分になってくる。



夏樹が放つ明るい雰囲気につられるように、気づくと夏樹の周りにはいつも人の輪が出来ていて、そこにはたくさんの笑顔があった。



そんな不思議な力のようなものを、夏樹は持っているんだと思う。



「あははっ」



空をあおぐように大きく笑う夏樹の楽しそうな笑い声が、教室の中まで聞こえていた。
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