ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
頬杖をついたままの彼は、低い声で。
「あのさ……」
「はい」
「少し黙っててくんね?」
「ご、ごめんなさぁい……」
反省したように細い声で謝るあたしはうつむく。
「それとさぁ……」
「ん?なになに?なぁに?」
パッと顔を上げたあたしは明るい笑顔で、陸斗くんの顔を見つめた。
「俺の消しゴム……踏んでるんだけど」
あたしはゆっくりと自分の足元に視線を向ける。
「ふ、踏んでたぁー!気づかなくてごめんっ!ホントにごめんねっ」
慌てて消しゴムを拾って、陸斗くんに渡した。
「ほんっとに、ごめんなさいっ」
「……ふっ」
あ……。
ほんの少しだけ笑ってくれた。
「お菓子食べるっ?」
「いらない」
「はい……了解です」
どうしたら陸斗くんの笑顔が見れるのかな。