あの日の雪を溶かすように
「だってあのタイミングでアド聞いちゃったらそうなるでしょ~」
葵がにやける。

「そういや、そんなタイプだったか。
あぁ~、…うん。別にいいや、それは。」

ゴクリッ。水うまっ。

「えぇ~。
何でそんな余裕なんすかぁ今回は?
先輩、いつもだったらもっともっとうろたえんのに。
あっ、アタシにも水下さい。」

「…前からずっと言ってんだけど。
葵さぁ、何で年下の私に敬語なの?
いぃかげんフッぅーに話してほしぃんだけど。」
葵のコップに水を注ぎながらアリスが言った。

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