あの日の雪を溶かすように
「もう遅いし、今日は帰りますね。」

葵がバックを肩にかけて立ち上がる。
が、すぐにアリスは呼び止めた。

「なぁ、葵。」

「ん?どうしました?」

「君さぁ…あン人のこと、好きなんだよね?」
アリスがため息交じりに言った。

それに、葵は驚きの表情で返した。
「え?あの人って、誰すか?」

「片山修也。」

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