あの日の雪を溶かすように
「!ばっ…何でアタシがあんなヤ…ぁんな人のことッ!!
ないっ!ないないッ!!マジでないですッて!!ありえないっ!!!」

そんなに否定することないだろうに。

「私のこと教えた時、他にどんなこと話したの?」

葵の顔が、喋るたび赤くなっていく。
「えぇっ…ぃや、別に、大したことじゃないですけど…」

「ふーん。んじゃっ。気をつけて!」
アリスは彼女を解放してあげることにした。

「…で、電話してあげるんすよッ!!」
これが葵の捨てゼリフだった。
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