あの日の雪を溶かすように
アリスが帰路を急いでいると、少し遠くに
病院が見えた。

その病院の看板を見ていると、
何か見てはいけないものを見てしまった感覚に襲われた。

「アリス!」ウゥゥ…ン

「?」

アリスの目の前に、一台のバイクが止まった。
ここは裏道。もちろん、駐車場なんか…ない。

「…シュウ?」

「あれっ?」
男はヘルメットを取りながら言った。
「なんで わかったの?」

「…なんとなく。」

ってか、お前しかいねぇもん。

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